せっかくできたつながりを絶やさない

  • Clip to Evernote
  •  
  •  

 

(社)石巻災害復興支援協議会は、NPO、NGOとボランティアセンターに所属するボランティアとをつなぐ中継組織です。登録ボランティア団体数は330以上。母体となった支援連絡会は3月20日に立ち上がり、5月13日に法人格を取得しました。阪神大震災や中越沖地震で支援活動を行ったボランティアさんの奨めで連携のための連絡会が設置され、社会福祉協議会さんも、NPO、NGOを受け入れる窓口として後押ししてくれたそうです。その連絡会が、団体として法人格を持つことで活動の幅が広がりました。自然災害は不幸なことですが、そこで得られた教訓が生かされた一つの動きと言えます。

 

協議会の中川政治さんは、連携会議が立ち上がった3月後半に現地入りし、それ以降ずっと石巻市で活動しています。

「震災直後、瓦礫の片付けや、救援物資の搬送に多くの企業からたくさんの人が駆けつけてくれました。現地の人が心から感謝している声を沢山聞きます。片づけに来てくれた一人一人と、片付けてもらった一人一人はそこで心がつながったと思います。だけど、それきりになってしまうことが多い。せっかくできたつながりを絶やさないでほしい」。それが中川さんの思いです。

 

また、こうも仰います。「東京の企業の人には、ぜひここに来て、ここにいてほしいです。まずは個人として復興に協力してもらい、その上で、刻々と変化するここの状況を見て、自分の企業に何ができるか考えて、そして実行してほしいです。どんな企業にでも、ここに来てもらえばできることがいくらでもあることがわかるはずです」。「例えば、被災地を訪問し、お金を使ってもらうのもその一つですが、ここには毎日伝えたいこと、伝えるべきことがたくさんあります。もし自分たちにITの知識や技術があれば、とっくにサイトを立ち上げて、内容もどんどん更新できるのに、できる人がいない。被災地が一つ一つ復興してゆく様子を、ぜひ私たちに代わって伝えてください。できればここにいて、すぐそばで」

 

(取材日:2011年12月18日 ネットアクション事務局 前田由美)

 

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

This article( by ネットアクション事務局 )is licensed under a Creative Commons 表示 2.1 日本 License.

 

  • Clip to Evernote
  •